口腔外科とは
皆さんは口腔外科という科についてご存知ですか?
文字通り“お口の中とその周辺の外科処置”を専門的に扱う科ですが、具体的には、親知らずなどの難しい抜歯、口腔や顔面外傷の治療、舌や頬粘膜におこる口腔粘膜疾患、口腔内の腫瘍や嚢胞(膿の袋)の治療などがあります。
親知らずについて
こんなお悩みございませんか?
- 親知らず周囲の歯茎が時々腫れる
- 親知らずのところが痛い
- 親知らずのところに食べかすがよく詰まる
現代人の顎は進化とともに徐々に細くなり、親知らずが正常に生えない方が増えています。親知らずがちゃんとまっすぐに生えていない場合、お口の中で悪い影響を及ぼします。
例えば、歯ぐきが腫れたり、強い痛みを生じることもあります。
奥歯の痛みや歯ぐきの腫れが気になる方は、一度歯科医院で適切な検査と診断、相談をおすすめします。
抜いたほうがいい?そのままでも大丈夫?
抜歯しなくても良い親知らず
- まっすぐに生えていて歯磨きも十分にできるケース
- 顎の骨の中に完全に埋まっていて、レントゲン上も問題がないケース
抜歯した方が良い親知らず
- 親知らずが虫歯になってしまったケース
歯みがきが充分にできない(歯ブラシが届かない、口が開かない etc)ため虫歯ができます。
仮に虫歯を治療したとしても、磨きにくい状況は変わらないため、大抵の場合しばらくすると虫歯は再発します。 - 生え方が悪く磨きにくいケース
斜めや真横に生えている場合は、汚れがたまりやすく親知らず(第三大臼歯)だけでなく手前の第二大臼歯まで虫歯になったり腫れて痛んだり、歯並びが悪くなったりしますので抜歯をおすす めします。
親知らずを放置すると・・・
抜歯した方が良い親知らずを放置してしまうと、ほとんどの場合が事態を悪化させ、抜歯の難易度は上がり、最悪の場合は口腔底蜂窩織炎(舌の下部付近に発症する感染症のこと)を引き起こし、喉まで炎症が広がると呼吸困難で窒息死してしまう危険性もあります。
抜く、抜かないは個人の自由ですが、人生の中でいつかは抜く時がくるのが親知らず。
出来れば早めに済ませておくことをおすすめします。
(実際20代前半で抜歯するほうが、顎骨が柔らかいため比較的簡単に抜歯できます)
水平埋伏智歯抜歯
治療費
親知らずの抜歯の治療費について(3割負担の場合)
普通抜歯 | およそ1,200円 (まっすぐに萌出している歯) |
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難抜歯 | およそ1,800円 (歯根肥大、骨の癒着歯、歯根湾曲で骨を削ったり、歯根分割を実施した場合) |
埋伏歯抜歯 | およそ3,600円 (完全埋伏歯(骨性)又は水平埋伏智歯) |
下顎水平埋伏智歯抜歯 | およそ4,000円 (下顎完全埋伏智歯(骨性)又は下顎水平埋伏智歯の場合) |
これに初めての受診であれば、初診料、レントゲン撮影料で約2,000円かかります。
一番難しい下顎水平埋伏智歯の場合でトータル6,000円程度です。
大学病院との連携
下顎の骨の中には、知覚をつかさどる神経や太い血管があり、親知らずの抜歯後「しびれ」や「大量出血」のリスクがあります。
そのリスクを考え、当院での処置が難しいと判断した場合には、近隣の聖マリア病院や久留米大学病院(歯科口腔外科)をご紹介させていただきます。